ご依頼のきっかけ
この度はご依頼を頂きまして誠にありがとうございます。築40年のご住宅にて、凍害により瓦が割れてしまったとのご相談を頂きました。こちらは昭和50年前後の、越前瓦が使用されている年代で起こりやすい症状です。瓦に水が染み込みやすいため、内部に染み込んだ水分が冬の外気温で凍り、膨張して割れてしまいます。今回は割れた部分の瓦だけを差し替え致しました。このようなケースでは本来葺き替え工事の対象ですが、お客様のご予算に合わせての施工と致しました。
施工前
こちらが施工前の様子です。大きな欠け、ひび割れがはっきりと分かります。屋根瓦自体も気候による影響と、経年劣化により耐久性が下がってしまっているため、長いスパンで見ると葺き替え工事で安全性を取り戻すことがベストといえます。ただ、即時の雨漏り防止としては、割れた部分を交換することで補えますため、今回は交換にての対応となります。
施工中
割れた瓦の撤去
割れの起こった瓦を一枚ずつ撤去します。職人としては当然のことですが、万が一にも周囲の屋根瓦に傷を付けたりのないよう常に気を配っています。瓦を撤去すると、普段は見えない土台の様子が分かるため、必要に応じて劣化の様子などをお客様にお伝えすることもできます。瓦屋根の耐久性は、外から見える部分だけではなく、見えない部分のメンテナンスで支えることがとても大切です。
撤去した瓦です。
新しい瓦の設置
撤去した部分だけを差し替えします。瓦屋根の部分補修というと、元のお色とは異なる補修用のものを設置することもよくありますが、今回はナチュラルに馴染むものを選定致しました。すぐにはめ込んでできるため、スピーディな施工が可能です。
完工
以上の工程にて完工です。瓦が割れると、重い欠片が滑落する危険性もあり、なるべく早い修繕が必要です。施工期間は1日です。
担当者のコメント
今回、特に割れの多かった箇所は谷樋付近です。谷樋は凹の形になっているため、屋根に降り注いだ雨水が集められ、雨漏りリスクの高い箇所です。屋根瓦の下に板金を置くことで雨水を排出しているのですが、この板金は経年劣化が進むと、曲がったりすることがあります。すると、雨水が溜まってしまう箇所ができ、そこで腐食が起こるケースがよくみられるのです。しかし普段の生活では、谷樋板金が劣化しているかどうかはなかなか確認できないため、ご不安な際には無料点検をお申しつけください。ミテラカワラ店では、しつこい営業電話・工事の押し付けなどは一切致しません。どうぞご安心の上、お問い合わせくださいませ。
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