ご依頼のきっかけ
能登地震による瓦のズレ、雨漏り修理の施工をご紹介します。
福井県坂井市を拠点とする地域密着型の屋根・瓦工事専門店ですが、今回能登半島の地震被害にて応援で駆け付けさせていただきました。この度の地震による被害の報に接し、心よりお見舞い申し上げます。
施工の様子
こちらが施工前の様子です。
屋根と壁の取り合い部から雨漏りがしており、熨斗瓦が歪んでしまっているのが分かるかと思います。
昔ながらの施工では、取り合い部の防水シートは立ち上げされておらず、横殴りの雨が吹き込んで雨漏りしやすくなっています。瓦の固定と防水に葺き土が入っていますが、これが流れてしまった場合には、壁際で雨漏りします。
お客様のご予算の都合もあり、今回は部分的に雨漏り個所を葺き直しします。
葺き直しとは、既存の瓦を捲って下地から新調し、再度瓦を戻す修理方法です。
私たちの間では葺き戻しとも呼びます。
新しいルーフィングシートを敷き込み、腐食してしまった桟木も取り付けます。
壁との取り合い部はルーフィングシートを15㎝以上の高さで立ち上げ、雨水が入り込まないようにいたしました。
再び瓦を戻し、葺き土の代わりとなる南蛮漆喰を詰め込みます。
南蛮漆喰は葺き土と同じく瓦の固定に使用され、葺き土は雨水などで風化しやすいのに対し、南蛮漆喰は防水性に優れていることから、今となっては葺き土は南蛮漆喰に切り替えられています。
今回使用した漆喰は「水シャット」と呼ばれる製品です。
完工
雨押えを戻し、これにて完工です。
被害に遭われた地域の一日も早い復興をお祈りしております。
この度は「ミテラカワラ店」にご依頼頂きありがとうございました。
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